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アンチドーピング

アンチドーピングについて、とてもわかりやすくまとめてくださった方がいます。

Yさん、どうもありがとうございます。掲載の許可をいただきましたので、みなさん、参考にして下さい。
意図せずドーピング禁止薬を使うことのないように

●概要
アンチドーピングについては、1999年に設立された世界ドーピング防止機構(WADA:World Anti-Doping Agency)が中心となって行われています。
2001年には、日本アンチドーピング機構(JADA:Japan Anti-Dopingu Agency)が設立され、国内におけるアンチ・ドーピング活動の中心的役割を果たしています。

JADAのHP
http://www.anti-doping.or.jp/index.html
このサイトを読んで頂ければ最低限必要な情報が入手できますが、日本体育協会のサイトはわかりやすく書かれているのでお薦めです。
日本体育協会 ドーピング防止
http://www.japan-sports.or.jp/doping/index.html

ドーピング禁止薬には、私たちが日頃使う市販薬、漢方薬、医師から処方される薬などが含まれています。サプリメントや滋養強壮ドリンクなどにも含まれている場合があります。痛み止め(糖質コルチコイド)の注射もあります。
まずは、自分が使っている、あるいは使おうとしている薬がドーピング禁止薬ではないかどうか、もし禁止薬であれば代替薬はないかを調べてください。
また、この禁止薬と使用可能薬は毎年変更されるので、毎年確認が必要です。

もし、代替薬がない場合でも、それが治療上必要で代替治療法がなく、使用しても競技力を向上させないものであれば、申請により許可されることがあります(TUE申請)。 ただし、大会21日前までに競技者による申請が必要です!

●ドーピング検査について
ドーピング検査には、競技会や大会時に行われる「競技会(In-Competition)検査」とそれ以外に行われる「競技外(Out-of-Competition)検査」の2種類があります。
競技外検査(OOCT)の場合、競技連盟やアンチ・ドーピング機関などの登録検査対象リストに登録された選手(主にトップ選手)がその対象となり、通常生活中に抜き打ちの検査が行われます。

競技会検査(ICT)も、多くの場合トップ選手が対象となりますが、ランダムに選出されることもあります。 尿検査は採取できるまで同性のシャペロン(通告・誘導係員)が離れず行動を共にし、採取場面もすり替えのないように直視されますので、検査法を知っておいたほうが動揺が少ないと思います。

競技外検査と競技会検査では禁止薬が一部異なっていますので、詳細は確認してください(以降ドーピング禁止薬としてまとめて説明します)。

●ドーピング禁止薬と禁止操作について
ドーピング禁止薬にはこのようなものがあります。
・男性ホルモンとホルモン関連物質
・β2作用薬(気管支拡張剤)
・抗エストロゲン薬(排卵誘発剤など)
・利尿薬、隠蔽薬
・興奮薬・麻薬
・糖質コルチコイド(抗炎症・抗アレルギー作用薬)など

禁止薬だけではなく、禁止されている操作もあります。
・血液ドーピング(自分の血液を保存しておいて輸血することも禁止)
・尿検体のすりかえ
・正当な緊急医療行為以外の静脈内注入(注射及び点滴)
・遺伝子ドーピング 

うっかり使ってしまいがちな薬には次のようなものがあります。
風邪薬、胃腸薬、漢方、アレルギーの内服薬、喘息治療のβ作用薬(気管支拡張作用薬)、鼻づまり点鼻薬、点眼薬、糖尿病治療薬(インスリン)、滋養強壮薬やドリンク、毛髪・体毛用薬、サプリメントなど
糖質コルチコイド(痛み止め・抗炎症作用・抗アレルギー作用)の注射

注1)漢方について
漢方には禁止物質、麻黄、ホミカ、鹿茸を含むものが多くあります。
特に、葛根湯(風邪のひき始め)、小青竜湯(鼻炎・花粉症)、五積酸(腰痛・胃腸炎)などは要注意です。生薬は成分を把握するのが難しいので使用しない方が安全です。

注2)サプリメントについて
サプリメントは、成分が証明されている信頼できる会社のもの摂ることがお薦めです。成分のわからないもの、特に海外のものは要注意です。中には成分表示が偽っている場合もあるようです。

注3)禁止薬の服用時期について
禁止成分を含む風邪薬や鼻炎の薬を服用した場合、試合までに3日以上あれば問題ないようです。他の薬については確認できていないので、医師にご確認下さい。

注4)カフェインについて
カフェインは興奮作用があるため、一時期禁止薬になっていましたが、今は監視プログラムの物質となっています。監視プログラムの物質は分析対象にはなるものの、処分はありません。
 
注5)アルコールについて
アルコールは、特定の競技(航空スポーツ、アーチェリー、自動車、ブール、空手、近代五種、モーターサイクル、パワーボート)では禁止薬となっています(検出濃度0.1-0.3g/l以上)。水泳関係は対象外なので、二日酔いでも心配ありません。
他にもβ2遮断薬が特定競技において禁止されます。

ドーピングに関する薬の知識
http://www.japan-sports.or.jp/doping/d_kokutai/knowledge.html

●ドーピング禁止薬と使用可能薬の確認
自分が使っている薬に、ドーピング禁止薬が含まれていないかを調べるには、下記のリストで確認できます。

使用可能薬と禁止薬
http://www.japan-sports.or.jp/doping/d_kokutai/kinshi.html

上記の使用可能薬と禁止薬は成分名で表示されているためわかりにくいかもしれません。

こちらのガイドブックは薬品名での表示があるためわかりやすいと思います。(6ページ目に目次があるので、そこから調べたい医薬品を探します)。ただし、まだ2007年版しかないようなので、変更点については注意が必要です。
薬剤師のためのアンチドーピングガイドブック
http://www.nichiyaku.or.jp/contents/antidoping/pdf/guidebook_web07_1.pdf

もし、信頼できるスポーツドクターがいれば、その方に確認することがベストです。残念ながら多くの医師・薬剤師は、禁止薬物や使用可能薬を把握していません。もし、心配な薬があれば、それが記載されているページをプリントアウトして医師や薬剤師に相談するのがよいと思います。

●禁止薬を使う場合
 :禁止物質の治療目的使用とTUE申請(Therapeutic Use Exemption ;TUE)

使用している薬が禁止薬で、使用可能薬で代替できない場合、事前に手続きをして認められれば使用できる場合があります。ただし、その禁止薬が治療上必要で代替治療法がないこと、使用しても競技力を向上させないことが条件となります。TUE申請には、書類の不備がなければ認められるTUE略式申請と、厳しい審査の上認められるTUE標準申請があります。TUE略式申請は、B2作用薬の一部と糖質コルチコイドのみが対象となります。これらの薬をTUE略式申請せずに使用すると、ドーピングとなります。

喘息治療薬(β-2作用薬)は吸入薬のみで、服薬は申請しても使用できません。また、リスト以外のβ2作用薬は使用できません(詳細は下記サイト参照)。

糖質コルチコイド(副腎皮質ステロイド剤)は、抗炎症作用、抗アレルギー作用があるので、痛み止めやアレルギー疾患に使われます。気をつけなければいけないのは、使い方によって扱いが異なることです。痛み止めの注射成分が糖質コルチコイドであれば、TUE略式申請が必要となります。
・完全に禁止・・・経口使用、経直腸使用、静脈内使用、筋肉内使用
・TUE略式申請すれば使用可能・・・関節内、関節周囲、腱周囲、硬膜外、皮内注入(注射)及び吸入
・申請なく使用可能・・・皮膚、耳、鼻、口腔内、歯肉、肛門周囲の局所使用
※肛門周囲の局所使用は2008年から申請が必要なくなりました。
TUE申請の詳細はこちらを参考にしてください。http://www.japan-sports.or.jp/doping/d_kokutai/exception.html

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